よくあるご質問(FAQ)一覧

Q.バイオマス発電とはどういうものですか。

A.

・「バイオマス」とは動植物由来のエネルギー資源の総称であり(石油・石炭などの化石燃料を除く)、太陽光や風力と同じ再生可能エネルギーの一つです。
・「バイオマス発電」とはバイオマスを燃料として燃やして発生したエネルギーを利用して発電する仕組みです。二酸化炭素排出量削減による地球温暖化防止、脱炭素社会構築に貢献するものであり、太陽光、風力などと異なり天候の影響を受けることがなく、常に安定した電力を供給できます。

  (参考)Q.木を燃やすとCO2が発生するのではないですか。

・本事業では、バーク(樹皮)、間伐材等の木質資源(木材)を燃焼させ、その熱で作った水蒸気でタービンを回し、タービンにつながれた発電機を動かすことにより発電を行います。

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Q.どういった物を燃やすのですか。

A.

・本事業では、バーク(樹皮)、間伐材等をチップ状に破砕した木材を約9.5万トン/年燃焼する予定です。
・国のFIT制度(固定価格買取制度)に適合する木材を燃料として購入します(除草された草、廃棄物等は購入できません)。木材の売却を希望される方は個別にご相談いただければと思います。

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Q.木を燃やすとCO2が発生するのではないですか。

A.

・一般的には、ものを燃やすとCO2(二酸化炭素)が発生し、地球温暖化を引き起こす要因になると言われています。しかし、木質バイオマス発電は、燃やしてもCO2の増減に影響を与えない「カーボンニュートラル」という考え方に基づいています。
・「カーボンニュートラル」とは、植物は燃やすとCO2を排出しますが、成長過程では光合成により大気中のCO2を吸収するので、排出と吸収によるCO2のプラス・マイナスはゼロになります。このようにバイオマス発電で木を燃やしても、地球全体で考えればCO2の総量は変化しないという考えによるものです。

Q.放射性物質が煙突から排出されることはないのですか。

A.

・焼却施設には、排ガスから放射性物質の付着した灰(ばいじん)を捕集する布フィルタ(バグフィルタ)が設置されており、これにより、灰(ばいじん)は確実に捕集されます。
・環境省が設置していた蕨平地区仮設減容化施設においては、念のため、布フィルタ(バグフィルタ)を直列に2台並べて設置しておりましたが、運転期間の6年間において、煙突の排ガスから放射性物質が検出されたことはありません。
・本事業においても、今までの実績を踏まえ、念のため、同様に布フィルタ(バグフィルタ)を2台設置することとしております。
・運転中は、排ガス中の放射性物質濃度を測定監視装置で監視し、基準値以下であることを常時確認します。測定データは適時情報公開します。

Q.放射性物質が排水として排出されることはないのですか。

A.

・発電所内で使用する水は、通常運転時は直接放射性物質と接することはないため、放射性物質が排水として外部へ排出されることはありません。
・万一運転上のトラブルが発生した場合には、常時監視している圧力、温度、流量等の異常を瞬時に検知し、自動停止するなどの安全対策を講じます。その際の排水は地下水槽に一旦貯留するため、そのまま直接外部へ排出されることはありません。
・不燃物、灰(ばいじん)等は屋内保管を行うため、雨水が放射性物質と接することはありません。
 ※原木丸太を天日乾燥のため屋外保管する場合がありますが、原木の放射性物質濃度は比較的低いと考えられます。
・雨水を含めた排水について、定期的に成分及び放射性物質濃度の分析を行い、周辺への影響がないことを確認します。測定データは適時情報公開します。

Q.労働者の放射線対策はどのように行うのですか。

A.

・作業員・運転員の安全確保のため、灰(ばいじん)の袋詰め作業は自動化システムを導入するなどの設備面の対策、また灰を取り扱う建物を放射線管理区域に設定して、個人線量計による入退出管理を行うなどの運用面の対策を行うことを計画しています。
・灰を袋詰めする建物及び灰保管庫等では、放射線空間線量の測定を毎日行う計画としています。また、施設内の環境測定(放射線空間線量に加え、ダイオキシン、粉じん等)を定期的に実施し、安全な作業空間を維持するよう努めます。

Q.発生する灰の管理はどのように行うのですか。

A.

・木質燃料を燃焼させると、焼却炉の底から排出される不燃物と、排ガスとともに流れて、筒状の布フィルタ(バグフィルタ)で捕集される灰(ばいじん)が発生します。
・不燃物の放射性物質濃度は比較的低いと想定しており、濃度に応じた適切な管理を行います。
・灰は、建物内で灰封入装置による袋詰めを行い、搬出まで灰保管庫で厳重に保管管理を実施します。関係する建物は放射線管理区域に設定して、第三者が不用意に立ち入ることのないよう、また周辺環境へ影響を及ぼさないよう徹底した対策を実施する計画です。
・灰を袋詰めする建物及び灰保管庫では、空間線量を毎日計測する計画です。

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Q.発生する灰の処理はどのように行うのですか。

A.

・木質燃料を燃焼させると、焼却炉の底から排出される不燃物と、排ガスとともに流れて、筒状の布フィルタ(バグフィルタ)で捕集される灰(ばいじん)が発生します。
・不燃物の放射性物質濃度は比較的低いと想定していますが、放射性物質濃度を測定・確認の上、専門の産業廃棄物収集運搬会社に運搬していただき、民間の産業廃棄物処分場で適切に埋立処分することを予定しています。
・灰は、原則不燃物と同様の処理となりますが、放射性物質濃度8,000Bq/kgを超える灰が発生した場合には、飯舘村と連携を図り、国に相談することとしています。

Q.「流動床式ガス化燃焼炉」とはどういうものですか。

A.

・流動する高温の砂により木質燃料を蒸し焼きにして可燃性ガスに変化させ、その後段のボイラで燃焼させるものです。燃焼の熱は回収し水を蒸気化させて蒸気タービンを回して発電します。
・流動床式ガス化燃焼炉は、神鋼環境ソリューション等が運営するバイオマス発電所(福井グリーンパワー(福井県大野市))の他、ごみ焼却炉でも多くの実績があり、信頼性のあるシステムとして運用されています。

  (参考)福井グリーンパワーホームページ